それでもボクはやってない ★★★★★
フリーターの金子徹平(加瀬亮)はIT会社の面接へ向かう途中、痴漢に間違われ、罪状の否認を続けるうちそのまま警察署に拘留されることに。罪を認めれば相手と示談の上、すぐに釈放されると聞かされるが、自分の無実を主張し続け、ついには検察から起訴されてしまう。母・豊子、友人の斉藤は、徹平の潔白を信じて右往左往した結果、新人弁護士・須藤莉子(瀬戸朝香)と裁判官出身の老練な弁護士・荒川正義(役所広司)に出会い、助力を求める。
日本から世界へと羽ばたいた、あの『Shall we ダンス?』から11年。全世界が注目する周防正行監督の最新作がついに登場!これまで『ファンシイダンス』で“仏門修行”、『シコふんじゃった。』で“学生相撲”、そして『Shall we ダンス?』で“ボールルームダンス”、といった意外な切り口のエンタテインメント作品を発表してきた周防監督が11年ぶりの映画に選んだテーマは“裁判”。しかし本当の裁判がどのようなものか、あなたはご存知ですか?この映画では、痴漢に間違われた一人の青年の裁判を克明に描くことで、“日本の刑事裁判制度の問題点”をも明らかにしていきます。あなたの知らない“刑事裁判”の恐るべき現実とは!?
☆ネタバレあり☆
これが警察の実体か・・
これが裁判の実体か・・
悔しくて悔しくて、
序盤から涙が出た。
3年を取材に費やした周防監督の11年ぶりの新作は、
とても重みのある、社会派ドラマ。
面白いとか面白くないとか、
そんな簡単な言葉では片付けられない、現実を突きつけられる。
『十人の真犯人を逃すとも一人の無辜(むこ)を罰するなかれ』
『疑わしきは罰せず』
この言葉に重きを置いている裁判官は、どれだけ存在するのだろう。
無実の罪を着せられた人間は、どう戦えばいいのか。
私だったら・・
罪が確定していないというのに疑いの目しか向けられず、
家族や回りの人間を巻き込み、
釈放のために大金を払わせられ、自由も奪われ・・
私だったら、そんなに強くないから、
悔しくても、悔しくても、
罪を認めてしまうかもしれない。
『5万円払って釈放』を選んでしまうかもしれない。
「アナタは過ちを犯した」
という徹平のセリフが、ズシンと胸に響いた。
人が人を裁くことなど、所詮不可能なのだ。
だからこそ、
『十人の真犯人を逃すとも一人の無辜(むこ)を罰するなかれ』
『疑わしきは罰せず』
という考え方が大事なのではないのか。
うーーー。。。
でもそれは、
この映画が冤罪事件だから言えることで、
一般的には、無意識にも加害者でなく被害者側に立ってしまうので、
罪人は、裁判所で裁いて欲しいと願う。。
裁判所はやはり、
真実を求めるところではなく、
金子の最後の言葉通り、
その時点で、証明された証拠だけを客観的に見て、
結論を下すところでしかないのだ。
ほとんどのシーンが法廷で繰り広げられるこの映画、
金子が自分だったら・・と思わずにはいられず、
何度も何度も悔しい思いをした。
裁判所への概念を正し、
いい経験をさせてくれる映画だった。
オススメです。

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